渋温泉

信州・渋温泉は、長野県北部に位置する。源泉が数多く存在し、豊富な湯量と泉質が自慢で、渋の全ての旅館と外湯は１００%源泉掛け流し。源泉によって成分が異なるので、鉄分が多く褐色を帯びたものから白濁するもの、緑がかったもの、無色透明など地中から湧き出たままの温泉が味わえる。効能も神経痛から美肌までさまざま。目的や体調に合わせて湯めぐりを楽しめる。

街中から温泉が湧く渋では、自家源泉や個性的な浴室をいくつも備えた宿が珍しくなく、趣きある宿の湯をじっくりと味わえるのは、温泉旅行の醍醐味。また、長い歴史を重ねた温泉街を散策しながら、九つある外湯（共同浴場）を巡るのもオススメ。

１３００年前の開湯以来、湯治場や草津街道の宿場街として長い歴史を重ねてきた渋には、大正から昭和初期に建てられ、増築と改築を繰り返した複雑な木造建築が多数残り、独特の景観を作り出している。渋の温泉街をひとつの旅館に見立てて、街歩きをアトラクションのように楽しみたい。