瀬見温泉

瀬見温泉は山あいに開け、清流や湯けむりラインの列車が走る旅情豊かな土地です。発見の由来は義経弁慶にまつわります。

源頼朝から逃れ、平泉に逃げる義経らが、峠を越えこの地にさしかかった時、身重の北の方が産気づきます。弁慶は産湯を求め沢へ下り、紫雲立ちのぼる川辺の大岩を薙刀で突き破ると不思議にも白龍昇天のごとくお湯が噴き出ます。若君はこの湯で産湯を浴び、北の方はこの地で養生したといいます。義経の子の誕生に加護のあった観音が子授かりと安産の神として祀られていたり、義経や弁慶にまつわる木や岩が存在しています。

瀬見温泉には「ふかし湯」があり、床下を流れる源泉の湯気が穴から立ち上り、この穴にタオルを敷いて、その上に腰や肩、膝などの痛みのあるところをのせ、じっくりと湯気で温めます。江戸時代の殿様がふかし湯を使った記録もあるほど古い歴史があります。

四季の景観、義経の伝説、そして歴史深い温泉と、その全部を楽しめる贅沢な温泉地です。